昭和29年(1954年)に竣工された60畳(30畳+10畳+10畳+10畳)の大広間を持つ紫雲閣は現在は客殿として利用され、布教・講演・檀信徒の教化活動の集まりなどに利用されています。
現在では多目的に利用され、檀家さんのお食事の場所として使われたり、展示会や講演会、または青少年の研修の宿泊場などにも使用されています。
紫雲閣南の和庭園からは、秋には美しい紅葉を眺めることが出来、中でも銀杏の巨木が映し出す黄金のような枝ぶりや、落葉した銀杏の葉に覆われた庭園の眺めは素晴らしい光景を我々に見せてくれます。
紫雲閣北側には、茶室である「一乗庵」を眺める池があり、幽谷を思わせる光景が広がっています。ガランとした空間から窓の外を眺めると、時を忘れるほどの穏やかな時間が流れています。
戦後の物資や宿泊施設などが少ない時代には、「ユースホステル」として活用され、当時少なかった宿泊所として参拝者や旅行者に解放されていた記録も残されています。
古くは11月に新米を持って集まりお供えをする穀米講と呼ばれる行事があり、お米を持って集まる檀家信者さんに食事をふるまう場所でもありました。現在でも年に数度、檀家の方が集まり、食事をする行事があり、その際にはここ紫雲閣が会場となっています。